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熊野筆の未来を照らすイノベーション

2023年2月1日、BIGニュースが飛び込んできました。

おや?

「これが、BIGニュース?」
「 ”スイスイおえかき” みたいなやつでしょ?」
「前から、あったよね?」

という声が聞こえてきたような・・・

いやいや、とんでもない!
これは、
熊野筆の未来を明るく照らす、BIGニュースなんです!

この発明が、どれだけ習字にとって、筆で書くことにとって、
ビックなイノベーションなのか、是非、お読みください!

「消えない」水習字、ご覧ください!

開発者である、書道教室「花香墨」浜飯先生のご厚意で、
実際に書いているところを撮影させて頂きました!
快く引き受けてくださり、ありがとうございました!!

いきなりのご依頼 ⇒ ファーストテイクがこちら⇩

浜飯先生は、何と、全国規模の大会で何度も大賞(1位)を受賞されるなど、多数の受賞歴をお持ちのうえ、指導歴も20年以上!
突然の取材依頼を快くお受け頂いただけでなく、物腰柔らかい方で、丁寧に、優しくお話いただきました!
感謝・感激です!!本当にありがとうございました!

いきなりお願いして書いてもらいました
(撮影協力:書道教室「花香墨」浜飯先生)

書写・習字は、大変

皆様は、書写・習字に対し
どんなイメージをお持ちでしょうか?

私の周りに聞いてみると、、、

準備が大変・・・
片付けが大変・・・
墨が洋服に付くと落ちない・・・
筆を持つ機会が、普段ない・・・
筆どころか、最近は文字を書くことも少なく、
必要なのかな・・・
道具も重いし、かさばるし・・・

おもいっきり書けたらいいのに・・・

最近は、学校の授業で使った筆は、家に持ち帰って洗うように指導されるケースが多いです。そうなると、家で洗わなければいけません。

これがお子様を持つご家庭から、大不評!
この不満だけで、盛り上がること、盛り上がること。。。

昔より室内でペットを飼っているご家庭も増え、墨で汚れるリスクを多く抱える方も増えているかと思います。

準備も、片付けも大変『不便』『不快』
墨で汚れるなどの『不安』『不満』

筆書きは、生活の変化によって、
こうした【不】
いつの間にか増えてしまったようです。

書写・習字の「不」を取り除く

準備は水と筆だけでOK

熊野筆と、⇩があれば、もう準備完了

準備は、お水と「消えない水習字」用紙だけ

拡大すると、こんな感じ。

紙にインクが乗っている感じです。

お習字教室の生徒さんからは
「先生の筆遣いが、墨汁より判り易くて勉強になる」
といった思わぬ反響もあったとのことです

お水の方は、こんな感じ⇩

何度か試し書きさせて頂いた後の、お水

筆洗いは30秒

撮影日は3月。普通の水道水ですので、ちょっと冷たいくらいのお水です。

だいたい15秒くらいでした

さっと、キッチンペーパーで拭いて、筆のお片付け終了

ここまで30秒

ちなみに、こちらの筆は熊野筆!!
浜飯先生は、熊野筆をずっと愛用してくださっているそうです!

服についたら、どうなる??

気になりますよね。
服についたら、どうなるか。

当日、持っていたガーゼハンカチ(笑)で実験!

何も残りませんでした!

こすり洗い不要!
さーっと、水と共に、インクが落ちて行きました!
布の性質や加工等による影響もあるかと思いますので、
あくまで一例とお考え下さい!

注意点としては、用紙の青い部分を手で触らないこと。
汗と反応して、インクが付いてしまいます。
洗えば落ちるので、大した話ではないのですが、
布のように、「水を流せば、一瞬で」とはいきません。

慣れてる先生は四隅の白い部分を持ちます

「筆文化を残したい」 たった1人の挑戦

書道人口が減っている・・・

「習い事ランキング」で30~40年前まで、2~3位の常連だった書道・習字が、英語や塾などに抜かれ、調査によってはダンス、プログラミング等々にも抜かれ、10位圏外となってしまった。。。

このままでは筆で書く文化がなくなってしまう

こんな現実をどうにかしたい

そんな想いから、
書道教室の先生が挑んだ、
たった1人のプロジェクトX

「あったらいいな」を実現する凄さ

我々、熊野みらいLABOでも、同様の想いから、様々な意見交換会・企画検討を昨年から続けておりました。

「筆で書くための準備や片付け、何とかならないかな?」
「もっと気軽に書いてもらえるような仕掛けが必要だ」
「手書きの楽しさを伝えたい」

我々の中でも、色々な角度から、上記のような意見が出ました。
恐らく、習字・書道、またその道具に関わる人の多くが、筆で書く文化の将来を憂い、同じようなことを考えたことがあるかと思います。

でも、行動に起こすのは難しいですよね?

文房具会社でもなく、インク会社や化学企業でもなく、
技術者でも、開発者でもない、
文系出身の、書道教室の先生が
3年と言う時間を費やし、成し遂げたイノベーション、
『水だけで書ける、消えない習字用紙』

このイノベーションにより、何がどう変わるのか?
私は、どんどんアイディアが浮かんで、
楽しくて堪りません!

従来の水習字と何が違うのか?

従来の水習字は消えてしまうため、書いたものは残りません。

残らなければ、見せられない。飾れない。
見せられなければ、褒めてもらえない。振り返れない。

これが圧倒的に大きいのです。

お習字の『不』を取り除き、
やってみようというハードルを下げつつ、良さは失わない。

この点が評価されているのかと思いますが、
高齢者施設のレクリエーション、
学校の授業、
海外旅行者が多い施設、お土産物屋さんなどから
インバウンド向け体験での活用に関して・・・
などなど、多くのお問い合わせがあるそうです。

個人的には、絵の具で書いてみたい!
赤で塗ったら、紫になる?黒っぽくなる?
どんな変化が出るんだろう、というワクワク感。
などなど、興味は尽きません。

手書きの魅力、筆書きの魅力を、
より多くの人に知って欲しい。

今回の「消えない水習字用紙」、いかがでしたでしょうか。
アイディア次第で、色々活用の幅が拡がりそうです。